4・時代背景と価値観

「残業」例に挙げると、Aリーダーは「仕事なんて、考えればいくらでも出てくるんだ。仕事を選ぶな!成長したいんだったら、若いうちに寝る暇惜しんで仕事しろ!」と指導。一方、Bリーダーは「残業というのは¨仕事がデキない奴がやること¨だ。時間は限られているんだから、その中で何が大切かしっかり考えて、納期まで仕上げるのが仕事だ。一生懸命働くのが仕事じゃない。成果を挙げるのが仕事だ。優先順位を考えて仕事しろ」!と指導。

どちらが正しいかの問題ではなく時代背景が価値観に大きく影響する。私が社会人になった頃は、会社に滅私奉公が当たり前。「あいつはマイホーム主義者」と言われたら昇進にも影響しかねない時代であった。「育メン」など想像もできなかった。しかし何故か日本社会には「今日よりは明日は良くなる」という空気感があった。競争の厳しい団塊の世代は「昇進・昇給」の差が「勝ち組」「負け組」と分けられ、善し悪しは別としてシンプルな価値観であった。勝ち組はAリーダータイプが多数派の感があった。